「到着~生活編」の解説

【到着】- 障害者自立支援協会からのアドバイスを受けて、部屋探しを始めたけど、車椅子と聞くだけで部屋を借りるのを断られて、中々部屋を借りられなかった。利用できるはずの制度でも、役所から利用させてもらうのが大変だったり、制度を知らなければ利用させてもらえなかったりして、もし、手伝ってくれる人がいなければ、生活を始めるのは難しかった。

【新しい生活】- 生活が始まると、毎日何人もヘルパーが来て、興味津々で部屋を覗かれて、噂話をされた。生活を見られたくなくて、テレビが見られなくなって、インターネットもメールも電話も出来なくなった。何人か、仲の良いヘルパーができて、私を一人の人として扱ってくれた。わがままだと思っていたのにわがままじゃないと言われて、優しくないと思っていたら優しいと言われた。行きたいところに行けるようになって、好きな物を買うことが出来て、食べたい物を食べられるようになって、やりたいことが出来るようになったことが幸せに感じた。少し普通の人に戻れた気がしたけど、普通じゃない生活だと感じた。

【服の教室】- 服のコーディネートの勉強に通うと、障害者に会ったことがない人ばかりだった。社会に関われなかった私は、共通の話題がなかった。教室まで送ってくれたヘルパーの話を、皆が面白がって聞きたがると、私は皆と話せなくなって、どうやって馴染んだら良いのか分からなくなったから、誰も教室には着いて来ないようにした。毎日プレゼンさせられると、あがり症だったのに、人前で話せるようになった。学校で教わるコーディネートの仕事は、体に障害があると難しかった。

法律違反】- 市の福祉課から、利用している障害者の制度を辞めて、介護保険へ移るように言われて、「移らなければ法律違反」とも言われた。私の体で介護保険を利用すると、生活は出来なくなる。調べると、私の障害は、国が認める特定疾病にあたり、介護保険が優先的に適用されると知った。相談できる所、全部に相談して、厚生省にも電話したけど、力になってくれる人はいなかった。市役所に民間から委託された弁護士がいると知って、相談すると、弁護士が福祉課に話してくれて、福祉課から「これまで通りでいい」と連絡があった。国が認める特定疾病に該当する人が直面する事が多い問題で、全国で裁判が行われて、原告が勝訴しているケースがあるとの事だった。

【服の本】- 人に似合うファッションを診断する本を知って、夢中で読んで研究した。診断から似合うファッションを選ぶことが出来たら、体に障害がある人にも負担なく服を選ぶことができるかもしれないと思った。障害がある人は、体のサイズを測れなかったり、お店の服を見比べる体力がなかったり、お店で服を試着する場所がなかったり、試着する体力がなかったりして、また振り出しに戻った。

【先生のこと】- 体が不自由な人の服の講座で、先生と出会った。障害者の私に、参加者の前で話をするように言われて、障害者として生きてきた話をすると、参加者から私に相談をされた。それまでわたしの話を重要そうに聞く人がいなかったので、不思議な気持ちだった。先生は、国際福祉機器展でプレゼンの場を用意してくれた。障害を負った事から、自分の体や内面に感じていたコンプレックスをテーマに、障害者と障害者が、モデルとコーディネートをした成果発表した。貴重な試みという事だったけど、福祉の業界に影響はなかった。

【見えない壁】- 起業したい女性が学ぶ講座に参加した。私は、その場に受け入れられていない雰囲気を感じた。一人の講師が私の目標から、障害者の会社を作るチームを作ってくれた。一般の人が思い描く障害者の印象と、現実問題のギャップは、言葉で伝えるのは難しくて、誰にも伝わらなかったように感じた。講師の一人に「自分だったら障害者なんか雇わない」と私が言われていても、誰も関心がないようだった。

【ウサギの家族】- 年を取ったウサギを預かることになった。私の体では世話出来なくて、ヘルパーには動物嫌いやアレルギーの人が多くて、頼める人は少なかった。ウサギと生活するために、短時間の仕事を探したけど、車椅子だと断られたり、雇ってもらえなかったり、障害者の就職先はフルタイムの仕事しかなくて、断念した。動物は簡単に死なないと言うヘルパーが、ウサギにしてはいけない事をした。そのヘルパーが入った夜、突然ウサギの下半身が動かなくなって、病院を回ったけど、何もできないまま死んでしまった。あの時、もっと注意していればと思った。泣いて障害がある体の自分を責めて、ヘルパーをどう許したらいいのか分からなかった。

【ダンス】- 福祉の展示会に行って、ダンスをするための白い車椅子を見ていると、ダンスに誘われた。ダンスをしようと思ったことはなかったけど、他に行く場所がなかったから行った。障害者と障害がないダンサーが一緒に踊る、インクルーシブダンスだった。ここでは私を一人の人として扱ってくれるようで、受け入れてくれる感じがして、私がいてもいい場所のように感じた。

【できること】- ダンスの舞台に立つと、ずっと連絡できなかった人に連絡できた。
何かできることがあるって、嬉しいと思った。

【できないこと】- プロのダンサーたちと共演する舞台に選ばれた。私の体では出来ないことも自分でやらないといけなくなった。「好きに踊っていい」と言われたけど、踊り方が分からなくて、頭がしびれて、頭に空気が入らなくなって、考えられなくなった。なかった自信が、もっとなくなった。踊れているのか分からなかったけど、必死で笑顔を作った。もう、いられなくなった。

【迷惑】- 舞台が終わってからの数週間、頭も、体もしびれたまま、起き上がれなかった。ファッションの仕事を手伝う日までに、充分日にちがあったはずなのに、責任感で手伝った仕事は、事前の準備が殆ど出来なくて、まともに仕事が出来なくて、迷惑をかけてしまった。私の体力が戻らなくなっている事に、しばらく気が付かなくて、体の変化が分からなくて、何の約束も出来なくて、どう説明したら良かったのか分からなかった。ずっと、体や心の事を理由に断るのは、言い訳だと思っていた。頑張れば乗り切れると思っていたけど、頑張っても役に立たなかった。障害を言い訳にしていると言われることが怖かった。

【良くある平行線】- 介護服の社長は、服の事を知らなくて、障害者の服を作る手伝いをして欲しいと言われたけど、私の経験や、勉強したことを話すと平行線になった。社長と私の話を聞いてヘルパーが突然、妥協案を叫ぶと、社長は喜んだけど、それは障害者の服ではなかった。社長とは続けて仕事ができなかった。ヘルパーがした事は、ヘルパーの仕事ではなかった。
社長との間で話したことは、障害者の服の問題で、良くある平行線だと先生から聞いた。でも社長との間で起こった事は、私の社会経験がないからなのか、私自身に問題があるからなのか、私に障害があるからなのか、他の原因があるのか、分からなかった。

【初めて踊れたこと】- 新しく参加したダンスで、舞台に立てる事が決まった。
一緒に舞台に立つ人は、皆すごく踊れた。「好きに踊って」と言われると、急に頭がしびれて、頭に空気が入らなくなって、怖くなった。
初めて、私の体で踊れる振り付けを考えてくれて、踊れるようになるまで待ってくれた。言葉が出せるまで話してくれて、話せるようになった。欠点でしかなかった動かない体で踊った作品を見て、泣いてくれる人達がいると知った。舞台で初めてダンスを踊れたように感じた。踊ることが楽しくなった

【当事者と理解者】- 国際福祉機器展で一緒にプレゼンした先生と、友達と3人で、食べ物をうまく飲み込めない人が、おいしくご飯を食べるための本を作ることになった。当事者が本を出すのは大事なことだけど、世の中では専門家という、当事者ではない人の意見の方に価値があるようだった。福祉で使われている言葉は、当事者を差別する言葉になる事があって、当事者が過去を振り返るのは、差別を感じる言葉や、実体験に向き合わなければならない大変な事でもあるけど、当事者だからこそ、自分が生きる幸せを感じるための食事の話を本にするのは、たくさんの意味があると思った。考えることがたくさんあって、楽しいと思った。

【パンデミック】- 世界中に感染症が広がると、両親に勧められて、実家に帰ることになった。私にも心配してくれる人がいたと感じた。昔の記憶がたくさん浮かんだ。いいことだけではなかった。引っ越さなければならなかった理由がたくさん浮かんだ。悲しかったことばかりに感じた。浮かび続ける記憶を書き溜めた。書き留めても浮かばなくなるのは無理だった。
地元のヘルパー事業所は、東京から戻った私を、感染してないかと怖がった。その頃は、熱がないと検査が出来なくて、保健所や病院に電話をして指示に従った。久しぶりに会う皆や家族と、昔の生活に良く似た生活をして、昔のように話した。懐かしさと、ずっと、ここに居たかった気持ちと、居られなかった気持ちと、取り返しがつかない事があることを、考えていた。

【昔の景色】-妹が実家に戻って来て、両親と妹と年を取った犬と一緒に過ごすと、長い時間が経ったと感じた。悪い事だけではなかったと思えるようになって来た。妹と土手を歩くと、外来種の花が鮮やかに咲き広がっていて、川の淵を埋め尽くして揺れる草の波風にあたりながら、隠れて鳴く大勢の鳥と、虫の声と、風の音を、すぐ近くで聞いた。綺麗だった。
家から遠くない場所なのに、昔、私の足が痛くなったから、歩くのが億劫になって、まだ通った事がない道があると気付いた。電動車いすで初めて通る道には、子供の頃に遊んだ素朴な植物と殺風景な景色があって、土手の植物や生き物と野良犬と遊んだ記憶が溢れて、胸が締め付けられて止まらなくなった。あの頃の私は、土手の下まで降りる事が出来た。時間が止まったような場所に、私の電動車いすがあるのが不自然だった。

【暗いトンネルの中のこと】-約20年前から、経験した事を書きたいと思っていた。私の経験は、誰かの役に立つかもしれないと思っていたけど、思い出すと、泣いてしまうような思い出だったから、思い出すのが怖かった。前よりも少し、泣かずに話せるようになった今、私の中で外に出たがっていた沢山の過去を、そろそろ外に出してあげたいと思っていた。昔の記憶が溢れ出て書き留められて行くと、何年も前に大きなリスに姫だっこされる女の子のイメージをスケッチした事と繋がって、ノートパソコンで大きなリスに姫だっこされて歩く女の子の絵を描き始めた。まりすちゃんと言う女の子に、絵本のように語ってもらう事を思い付くと、私は自然と解説者になった。この物語が終わっても、書かなければならないことが沢山あるから、きっと、思い出すのも辛い過去の経験との対峙は、まだ続くんだろうと思う。

くるまりす「到着~生活」編

【到着】- 小さな子供を連れた、大きな歩くイスに乗っている女の人がいた。
「あなたの子?」と聞くと「ひとりでわたしの子を育てているの」と答えた。
その人が住んでいる町には、大きな建物が、たくさんあって、歩くイスと、歩けない人と、歩く人が、たくさんいるのに、門がなかった。
「この町に住んでもいい?」と聞くと、「自由に住めばいいよ」と言われた。
住む方法を教えてくれたけど、住む場所をさがす所でも、ヤクショという所でも、住ませてもらうのが大変だった。

【新しい生活】- ヤクショの決まりで、うまく動かない体の人は、うまく動かない体を助けてくれる、ヘルパーという人たちを、おおぜい、見つけなければならなかった。
その人たちは、わたしと、くるまリスの住む家に毎日来て、いつも、わたしのそばにいて、おもしろそうに家の中を見て、おしゃべりして、どこにでもついて来た。
わたしは、友だちに会えなくなって、笑えなくなった。

【服の教室】- 似合う服を着られるようになると、やさしい人や、話してくれる人が、ふえたから、似合う服をえらぶ勉強をして、歩けない人や、困っている人に、教えてあげたかった。
教室にいた人たちは、くるまリスや歩けない人に会うのが初めてで、わたしも「くるまリスや歩けない人に初めて会う」と言う人に初めて会った。
わたしもみんなも、どうしたらいいか分からなかったのに、わたしだけが、どうしたらいいか分からないことを叱られた。
先生だけが人をきれいにできて、こっそり呪文をとなえる魔女のようだった。

【ホウリツイハン】- ヤクショから、「あなたは歩けない人の仲間じゃないから、あなたの体をヘルパーに助けてもらうのはホウリツイハン」と言われた。
どうして仲間じゃないと言われるのか、聞いても分からなかった。
大きな歩くイスのえらい人や、たくさんの人に聞いたけど、「ヤクショから言われたら仕方ないよね」と言われた。
いつからいたのか、ヤクショで灰色に光るヘビが話しかけてきて、「あの人に聞いてごらん」と男の人を見た。いつの間にか、ヘビは消えていた。
男の人は、ホウリツを良く知っていて、話を聞いてくれた。
ヤクショに「ホウリツイハンじゃない」と話してくれたら、ホウリツイハンじゃなくなった。
法律違反」「国が認める特定疾病移行問題

【服の本】- 服の本を読むと、世界には色んな人がいて、それぞれ似合う服があって、好きな服がちがって、性格がちがった。色んな人の似合う服を考えて、服の話をすると、服を好きな人たちが、色んな服の話をしてきて、色んなことを話した。
歩けない人たちが動けなくても、似合う服を教えてあげられるかもしれないと思った。

【先生のこと】- わたしと、くるまリスを見た女の人が、うれしそうに、わたしと、くるまリスに話しかけてきた。
わたしと、くるまリスの話をすると、とても喜んだ。
女の人は、体がうまく動かない人たちのことを研究している先生だった。
わたしと、くるまリスのことを、おもしろがる人に初めて会った。
わたしも、先生がおもしろくて、仲よくなった。

【見えないカベ】- カイシャをつくる勉強をする所には、歩く人しかいなかった。
歩く人たちが遠くから、わたしを見ていた。
「歩けない人は来てはいけない」なんて、だれにも言われなかったのに、来てはいけなかった所のように感じた。
「がんばって」って言ってくれる人が少しいたから、がんばった。
「がんばってもムダだよ」と言う人がいて、遠くから見ている人たちの目は、冷たかった。
くるまリスの目が、するどくなっていた。

【ウサギの家族】- おじいちゃんウサギが、家族になった。
ウサギは、うれしいとき、足もとをクルクルまわって、怒るときは、ダン、ダンと後ろ足で床を叩いた。
長く一緒に、いたいと思った。
わたしが、できないかわりに、何人かのヘルパーが、わたしの言うとおりに、ウサギの世話をした。
わたしの言うことを聞かないヘルパーもいた。
ウサギは死んでしまった。
ヘルパーのしたことは、わたしの責任だった。
言うことを聞かないヘルパーのしたことは、わたしがしたことなんだろうか。
泣いても、泣いても、自分を責めて、考えても、考えても、ヘルパーを許せる考えが浮かばなかった。

【ダンス】- ダンスをするイスを見つけた。
次の日も見た。
「あなたもダンスをしてみたら?」と言われた。
わたしは、ダンスをしたいと思ったことがなかったけど、ダンスをする所に行った。
くるまリスは、ダンスを初めて見たみたいだった。
くるまリスは、小さな子供に、「高い、高い」って、あやすみたいに、わたしを天井にむかって、だき上げた。
くるまリスが、なんだか楽しそうだった。
ダンスが踊れなくても、いいと言われた。
ダンスは分からないけど、踊った。
くるまリスは、わたしを両手で持ち上げて、一緒に踊ってくれた。
みんなと一緒に踊れて、楽しかった。
「ここにいてもいい」って、言われているみたいな気がした。

【できること】- 偶然、さようならできずに、会えなくなった人に会った。
「夢は、叶ったか」と聞かれた。
「今は、踊ってるよ」と答えた。
ダンスの舞台に立つことが、手紙になった。

【できないこと】- ダンスが踊れなくてもいいと言われたけど、それではよくないみたいだった。
分からないで踊っているのに、「それでいい」と言われても、踊れている気がしなかった。
頭がしびれて、頭に空気が入らなくなって、ひとりになったみたいだった。
「最後まで踊ろう」って、くるまリスが言っているみたいで、大きな舞台で最後まで踊ったけど、頭は、しびれたままだった。
ここには、いられなくなった。

【迷惑】- 人の服を探すのは、体力がなくて、たくさん行けない場所があって、たくさん、できないことがあって、経験が足りなかった。
うまく説明できずに、迷惑をかけてしまった。
わたしの体は、自分で思っていたよりも、ずっと弱かった。
頭がしびれたまま、戻らなくなってしまったことに気が付かずに、迷惑をかけてしまった。

【よくある平行線】- うまく動けない人のための服をつくるのを、てつだってと頼まれた。
カイシャの社長は、みんなが着られる服を作りたがった。
うまく動けない人は、ちがう体や病気だから、みんな同じ服は着られないと話したら、社長は怒った。わたしが、いけなかったのか、誰がいけなかったのか、分からなかった。

【はじめて踊れたこと】- 新しい所で踊れることになった。
一緒に踊る人たちは、とても上手で、わたしだけ踊り方が分からなくて、頭がしびれて、頭に、空気が入らなくなって、こわくなった。
初めて、くるまリスと一緒に踊る方法を教えてくれて、動かない体でも踊れるように考えてくれて、踊れるようになるまで待ってくれた。
体に空気が入っていくみたいだった。
初めて、踊れたように感じた。

【当事者と理解者】- 体がうまく動かない人たちのことを研究している先生と、チューリップみたいな歩くイスに座っている友だちと一緒に、うまくごはんを食べられない人が、おいしいごはんを食べられるように、本を作ることにした。先生は、楽しそうで、友達は、おいしいごはんを作れて、わたしは、文章を書くのが好きで、三人で話していると、楽しかった。

【パンデミック】- 世界中が暗いトンネルの中に入ってしまったようになって、世界中のみんなが外に出られなくなった。
お父さんが心配してくれた。お父さんとお母さんの家に帰った。
家に帰ると、真っ暗なトンネルの中にいた時のことを、たくさん思い出して、真っ暗なトンネルの中に戻ったみたいに感じた。
門の中の人たちに会った。
門の中の人たちは、わたしを怖がった。
わたしを覚えていてくれた人たちが、遠くから話しかけてきた。
門の中の殆どの人たちは、昔と変わらなかった。

【むかしの景色】- 妹も帰ってきた。
わたしは、くるまリスの腕に乗って、妹と一緒に、日の光がまぶしい土手を歩きながら、花が風にゆれるのを見て、草の間を走った子供のころを思い出した。
今はもう、トンネルの外の森は消えてしまったみたいで、くるまリスは遠くを見ていた。
くるまリスの指を、ぎゅっと、にぎった。
前よりも、少し変わった家族と、前と同じような生活をした。
今は、トンネルの出口が近いような気がした。

【暗いトンネルの中のこと】- 
暗いトンネルの中にいたことを、たくさん思い出した。たくさん泣いていたことを、たくさん思い出した。暗いトンネルの中の記憶は、生きものみたいに動きだして、暗いトンネルの中の暗い所をさがしていた。暗いトンネルの中の生きものたちは、わたしが生んだ生きものたちだった。かわいそうに、泣いていた。
暗いトンネルの外にいる、わたしと、くるまリスの絵を描いた。
昔、くるまリスによく似た、リスの絵を描いたことを思い出した。